防音製品情報
現在販売されている防音製品の詳細情報を調査・提供された情報に基づき、カテゴリ別にご紹介します。各製品の特徴、性能データ、価格帯、適用場面、選び方のポイントを詳しく解説いたします。
防音カーテン
手軽に設置できる防音対策の入門製品
防音室
本格的な防音環境を実現する完全密閉型
防音パネル
壁面に設置する効果的な吸音・遮音材
防音マット
床からの振動・衝撃音を効果的に軽減
防音カーテン
主な特徴
- 既存のカーテンレールに簡単設置
- 中高音域の遮音効果が高い
- 洗濯可能で日常メンテナンスが容易
- デザイン性と機能性を両立
適用場面
住宅リビング
寝室
オフィス
会議室
失敗しないために
「購入の際に気を付けること」
表示されている防音性能を鵜呑みにせず、購入前の性能確認を行なう
メーカーによって性能評価基準はバラバラであり、また測定環境や基準となる騒音の周波数も不明なことが多いです。表示はあてになりません。メーカーによっては購入前にテスト用の製品などを貸し出していますので、これを利用するのは失敗しないために極めて有効な手段です。音の問題はケースバイケースで、音圧・周波数などの様々な要因が問題ごとに異なります。自分が抱える問題に商品の特長がマッチするかを確認する必要があります。
事前テストができない場合であっても、サンプルが入手可能であれば入手して検討した方がよいでしょう。イメージと実際の商品が違う、といった事態を回避できます。
返品対応について確認しておく
防ぎたい音の質によっては全く効果がないという場合も多々あります。購入前にテスト用の製品などで効果を調べることができない場合は、購入後の返品対応が可能かを確認しておくとよいでしょう。製品タイプ別の特徴
量販店流通品・簡易タイプ(裏面コーティング)
-
主に1枚の裏面コーティングされた生地を縫製した物。
ただし、中には単なる厚手の生地を使用したカーテンを防音(性のある)カーテンと表示している場合称している場合や、逆に多重に生地を縫製したグレードの高い製品もある。 - 遮音性は補助的(3-6dB程度)
主な用途
このカテゴリーの主な商品
以下は当協議会の調査で販売を確認した防音商品のリストであって、当会が購入を推奨するというものではありません。(各商品説明での※印以下のコメントは当協議会の調査に基づく補足)
商品名:
防音カーテン「静」
価格帯:
(100×178cm2枚組)
13,390円~

メーカー説明による特長:完全遮光、防音、洗濯可。高級感のある風通織り。オーダー対応あり。
商品名:
aiika 防音カーテン
価格帯:
(100×178cm2枚組)
15,000円〜

メーカー説明による特長:1cm単位のサイズオーダー可能。5層構造(※1枚の生地に4回コーティング加工を行なっている)で完全遮光と遮音効果。
商品名:
満天カーテン 防音カーテン
価格帯:
(100×178cm2枚組)14,980円〜

メーカー説明による特長:同サイズのレースカーテンもセットでの価格。200サイズ展開、5層アクリル樹脂コーティング(※薄いコーティング加工を5回行っている)、防音率50%(※「防音率」という数値の基準は不明)、遮光率100%。
商品名:
ニトリ 遮音カーテン
価格帯:
(100×178cm2枚組)
¥5,990〜

メーカー説明による特長:手頃な既製品。遮光や断熱も兼ね備える。(※特にコーティングなどはされていない厚手のカーテン。一般的な薄いカーテンと比べて遮音性がある、という意味か)
商品名:
ベルメゾン 裏地付き防音カーテン
価格帯(100×178cm2枚組):
12,900円〜

メーカー説明による特長:遮光・遮熱・防音機能を裏地コーティングで実現。デザイン性重視。
商品名:
防音カーテン コーズ/コーズプラス
価格帯:
(100×178cm2枚組)
29,480円~

メーカー説明による特長:吸音生地1枚と遮音生地(コーティング生地)2枚を一体に縫製。川島織物ブランドの防音カーテン。
(※簡易タイプの商品の中では防音性能を重視した構造。単に生地の裏にコーティングしただけではなく複数の生地を使用して構造的に防音性を付与している。)
商品名:セミソフト
価格帯:
(100×178cm2枚組)
22,440円~

メーカー説明による特長:吸音生地1枚と遮音生地(コーティング生地)2枚をボンディング加工し縫製。他社の通販などでOEM品としても販売されているとのこと。スターライト公式ショップでの購入品には形態安定加工あり。
(※簡易タイプの商品の中では防音性能を重視した構造。単に生地の裏にコーティングしただけではなく複数の生地を使用して構造的に防音性を付与している。)
専門店直売品・多重生地縫製タイプ
-
複数のコーティングされた生地を縫合して防音性を強化した重量のある製品が多い。1㎏/㎡を超える物もある。取り付けるレールの強度には注意されたい。
どの製品も防音性能を追求する重厚な構造のため、完全遮光カーテンでもあり、結果的に断熱性にも優れている(赤外線60%以上遮断)。
- 防音性能を重視した製品群(4-20dB程度)
- 業務用途に使用されるケースもある
主な用途
このタイプの代表的な製品例
以下は当協議会の調査で販売を確認した防音商品のリストであって、当会が購入を推奨するというものではありません。(各商品説明での※印以下のコメントは当協議会の調査に基づく補足)
商品名:
サウンドガード3
価格帯:
(100×178cm2枚組)
55,000円~(松装)

メーカー説明による特長:ポリエステル100%(塩ビラミネート加工)。厚手の高密度生地に塩ビをラミネートして重くした。表面にはエンボス加工が施し、生地表面での音の反射・散乱もねらう。防炎機能あり。
切売り対応(幅約100cmを10cm単位で購入可能)など、オーダーサイズでの縫製も可能(要見積)。
※協議会注
このクラスの製品には珍しく単一生地構造。高密度ポリエステル生地に、厚い塩化ビニルシートをラミネートすることによって、重量を持たせている。
厚地テーブルクロスをカーテンにしたイメージに近い。
開閉はしにくいのであまり開け閉めのない場所への取付が推奨される。
生地自体は2025年5月に生産終了しており、在庫流通品のみとなっている。
商品名:
「ソフト音」シリーズ
価格帯:
(100×164~189cm2枚組)
40,810円~

メーカー説明による特長:「ソフト音」は、複数のセクタで構成された高機能カーテン。吸音セクタ・遮音セクタを組み合わせることで、中空セクタ(チャンバー)を作り、音を段階的に減衰。
特殊立体縫製で縫い目からの音漏れを抑える工夫あり。
本来は業務用として開発された防音カーテンで研究施設や放送・音楽業界での採用実績がある。
1週間の無料レンタルキャンペーンあり。貸出サンプルで性能を確かめられる。
色展開はベージュなど12色。2枚組セットなどの既製サイズ商品がベースで、オーダーも可能。
ソフト音の構造をさらに二重にして防音効果が1.3~1.5倍となる「ソフト音DX」、防炎加工品の「ソフト音防炎」といったシリーズ品がある。
1.2㎏/㎡超と重量があるためカーテンレールの耐荷重を確認する必要あり。
付属部品で隙間(上部・両端など)をカバーすることで効果を最大化。
商品名:
コーズ プレミア
価格帯:
(100×178cm2枚組)
34,100円~

メーカー説明による特長:七層構造。それぞれの層が役割を持ち、音を段階的に遮断。断熱・遮光も兼ねた仕様。従来の「コーズ(五重構造)」と比較して、遮音性能が約 1.7 倍アップとの公的試験結果あり。
全厚約2 mm、色展開は3色(ブラウン・ベージュ・ライトグレー)、幅・丈はオーダー対応で、重量は約0.85 kg/㎡前後。
(参考)モニター調査による比較評価
ボランティアチームによるモニター調査の掲載となります。内容は個人の感覚や判断に基づく部分もありますので、ご利用は自己責任にてお願いします。無断転載は固く禁止します(著作権法119条に基づく)。
選び方のポイント
サイズ選択
窓の幅より 20-30cm 大きめを選び、床まで届く長さを確保
素材・厚み
高密度ポリエステルや特殊繊維を使用した厚手タイプを選択
設置方法
既存レールの耐荷重を確認し、必要に応じて補強を検討
防音室
主な特徴
- 完全密閉構造による高い遮音性能
- 低音域から高音域まで幅広くカバー
- 組み立て式で設置場所を選ばない
- 換気システム内蔵で長時間利用可能
適用場面
楽器練習
レコーディング
テレワーク
ゲーミング
購入の際に気を付けること
表示されている防音性能を鵜呑みにしないこと
メーカーによって性能評価基準はバラバラであり、また測定環境や基準となる騒音の周波数も不明なことが多いです。サンプルが入手可能であれば入手して検討した方がよいでしょう。またメーカーによっては購入前にテスト用の製品などを貸し出していますので、これを利用するのは極めて有効な手段です。
設置や組立の費用も考慮する
製品によっては設置に工事が必要であったり、組立に専門の業者が必要なケースがあります。それらには業者の出張作業料が発生することが多いですので、事前にその費用を見積もっておかなければなりません。購入前に設置・導入の費用についてしっかりと確認しておきましょう。
製品タイプ別の特徴
建築式防音室/防音工事タイプ

- 新築・リフォーム時に併せて防音室を設計・建築する
- 高い遮音性能(20-60dB程度)
- 有効な防音性能を実現
- 床も含めた完全防音が可能(条件による)
主な用途
このタイプの代表的な製品例
防音専門のリフォーム業者に依頼することが一般的ですが、このカテゴリのサービスについては当協議会の活動対象外となります。室内設置式防音室/ユニットタイプ

- 後から設置できる。部屋の中に防音室を設置するイメージ。
- 部屋の壁の防音性能とあいまって条件によっては強力な防音性能を発揮する(15-50dB程度)。
- 工事タイプと違って設置・撤去が可能。
主な用途
このタイプの代表的な製品例
商品名:
「アビテックス」(ヤマハ)
価格帯:
0.8畳の小型タイプで100万円前後〜、2畳を超える大型仕様では200万円~(要工事費)

メーカー説明による特長:ヤマハが展開する「アビテックス」は、防音室市場で最も歴史があり、音楽教室や個人宅でも広く利用されています。
音場(響き)の設計に強み。調音パネルや吸音材を駆使し、演奏していて疲れにくい快適な響きを実現。
Dr-30、Dr-35、Dr-40 の遮音性能から選択可能。
0.8畳の小型タイプで80万円〜。2畳を超える大型・高遮音仕様では200万円~
安心感と信頼性を重視するユーザーに支持されています。
商品名:
「ナサール」(河合楽器)
価格帯:
定型サイズ0.8畳55万円〜、2畳を超える大型仕様では116万円(要工事費)

メーカー説明による特長:「ナサール」は、サイズや仕様の自由度が高いことで知られています。
幅・奥行きが11cm刻みで選べるなど、カスタマイズ性に優れています。外観デザインやドアの仕様(引き戸/開き戸)も選択可能。
Dr-30、Dr-35、Dr-40 の遮音クラスを用意。
定型サイズ0.8畳55万円〜。2畳を超える大型・高遮音仕様では116万円~。
自分の部屋や楽器に合わせて細かく調整したい方に人気です
商品名:
「本格防音室」(スターライト)
価格帯:
1畳39.5万円~、2畳55.6万円~(ユーザー組立の場合は工事費不要)

メーカー説明による特長:防音工房スターライトが提供する「本格防音室」は、工事不要の組立式ながら、本格的な遮音性能を実現した新しい選択肢です。
ユーザー自身でも組立可能なため工事費が不要なのも大きなメリット。引っ越しや模様替え時の移設も容易。外観カラーが複数用意され、部屋のインテリアに馴染みやすい。
性能:スタンダードタイプ(Dr-30〜35相当)とデラックスタイプ(Dr-40〜45相当)を展開。
価格帯:1畳39.5万円~、2畳55.6万円~。同等性能の大手ブランド製品に比べてリーズナブル。
「性能は欲しいけれど、工事の手間や高額な費用は避けたい」という方に選ばれています。
簡易タイプ防音室

- 近年販売され始めた、取り扱いのしやすさに特化した製品群。防音室というよりは防音ブースというイメージに近い。
- 商品の多くは構造が簡単で防音性能は限定的(5-10dB程度)だが、このカテゴリーの製品群は性能に大きな開きがあり、中にはユニットタイプに匹敵する防音性能(15~20dB以上)のものもある。
- 移設前提の製品が多いため組立はユニットタイプと比較して容易。一人でも設置可能な製品が多い。
主な用途
このタイプの代表的な製品例
商品名:
「だんぼっち」(神田産業)
価格帯:
約8.3万円~

メーカー説明による特長:
段ボール素材の軽量防音室。工具不要で簡単組み立て。段ボール製で軽量・安価。組み立てが簡単で、簡易防音室の入門モデルとして人気。
こんな方におすすめ:
まずは手軽に試してみたい方、主に話し声レベルの防音をしたい方。安価で導入しやすく、1人での配信や軽い用途向け。
注意点:
遮音性能は限定的。楽器演奏や大音量用途には不向き。段ボールながら意外と重量がある。
商品名:
「Lightroom」(infistdesign)
価格帯:
約16.2万円~

メーカー説明による特長:
デザイン性が高く、室内の吸音にこだわり。インテリアに馴染む見た目とクリアな音響空間を両立。木材と吸音材を組み合わせたシンプルデザイン。
こんな方におすすめ:
ボーカル収録を行いたい方、部屋のインテリアやデザインを重視する方。宅録やテレワーク向け。部屋に馴染む。
注意点:
遮音より吸音効果重視。遮音性が必要な用途には不向き。
商品名:
「オトダス」(Coolish Music株式会社)
価格帯:
約9.9万円~

メーカー説明による特長:
コストパフォーマンスに優れ、Web会議用から楽器用まで幅広いラインナップを展開。音楽用途特化。内部はスタジオ風の仕上がり。
こんな方におすすめ:
予算を抑えつつ、自分の目的に合った性能のモデルを選びたい方。ボーカルや楽器録音に適し、デザイン性も高い。
注意点:
価格は高めで、防音性能は用途によって差がある(中低音には効果が低い)。
商品名:
「one-z」(川上産業)
価格帯:
約22.4万円~

メーカー説明による特長:
梱包材「プチプチ」のメーカーが開発したゲーミング用途に特化した防音ブース。独自断熱・吸音素材を活用した省スペース型。梱包材メーカーが開発したゲーミング用途に特化した防音ブース。モニターを複数置ける広い内部空間。
こんな方におすすめ:
周囲を気にせずゲームに没頭したい方、動画配信を行うゲーマー。ゲーミングや在宅ワークに適する。
注意点:
遮音性能は控えめ。楽器演奏には不向き。
商品名:
「パオ/オンラインボックス」(スターライト)
価格帯:
約6.2万円~

メーカー説明による特長:
テントタイプの軽量防音室。設置や移動が簡易タイプの防音室の中でも群を抜いて容易。ブース型のオンラインボックスは簡易デスクを標準装備。圧倒的なコストパフォーマンスで快適なプライベート空間を実現。オーダーサイズにも対応。
こんな方におすすめ:
防音だけでなく、集中できる快適な書斎やワークスペースをすぐに手に入れたい方。配信・ゲーム・オンライン会議に最適。
注意点:
防音布とパイプのみの構造の為、遮音性能は限定的。
商品名:
「DIY・M」(ヤマハ)
価格帯:
約37.9万円~

メーカー説明による特長:
大手楽器メーカーの技術が詰まったDIYキット。信頼性の高い防音性能を自分で組み立てて実現。セルフビルド型。楽器演奏対応可能。
こんな方におすすめ:
ユニットタイプと簡易タイプの中間的なモデル。信頼できるブランドの本格的な防音室を、コストを抑えて手に入れたい方。ピアノや弦楽器など音量の大きな楽器にある程度対応可能。
注意点:
性能はユニットタイプ並みの高水準。組み立てに労力が必要で価格も高め。現在生産終了の為、流通在庫のみの販売。
商品名:
「防音シェルター」(スターライト)
価格帯:
約24.5万円~

メーカー説明による特長:
パイプフレームと防音パネルを組み合わせた防音室。産業用の騒音対策技術を応用し、遮音・吸音を兼ね備え、グレードによっては簡易タイプでありながらユニットタイプに並ぶ防音性能。オーダーサイズの設計も可能であるなどカスタマイズ性も高くプロの要求にも応える。
こんな方におすすめ:
ユニットタイプと簡易タイプの中間的なモデル。低予算で、楽器演奏や録音などの用途に音質・防音性能も求める方。低音から高音まで対応し、楽器練習・配信・会議に活用可能。小型のサンプルによる購入前テストが可能。
注意点:
性能は高水準だがサイズにより価格は上がる。
選び方のポイント
設置スペース
室内の天井高と床面積を正確に測定し、搬入経路も確認
遮音性能
使用目的に応じて必要な遮音等級(D値)を確認
組み立て・メンテナンス
専門業者による組み立てサービスの有無を確認
防音パネル/防音壁材
主な特徴
- 壁面・天井への簡単取り付け
- 吸音と遮音の両方の効果
- 多様なデザインとカラー展開
- 部分的な防音対策に最適
適用場面
ホームオフィス
ホームシアター
店舗・カフェ
教室・セミナー室
性能データ
価格帯
選び方のポイント
設置面積
壁面の 30-50% をカバーすることで効果的な防音効果を実現
取り付け方法
両面テープ、接着剤、ネジ止めなど壁材に適した方法を選択
デザイン性
インテリアとの調和を考慮し、カラーや形状を選択
防音マット/防音じゅうたん
主な特徴
- 床からの振動・衝撃音を効果的に軽減
- 下階への騒音トラブル防止
- カットして自由にサイズ調整可能
- 防湿・防カビ機能付きモデルあり
適用場面
フィットネスルーム
子供部屋
廊下・階段
リビング
性能データ
価格帯
選び方のポイント
厚みと密度
用途に応じて適切な厚みを選択、密度が高いほど防音効果大
防水・防湿性
湿気の多い場所では防水・防湿機能付きを選択
施工性
カットしやすさや接着方法を確認、DIY 可能かチェック